作庭工事前の前庭は多少雑然としたところがあり、管理も行いにくい状態でしたので、思い切ってリフォームすることになりました。歴史のあるお宅なので、共に歴史を経てきた庭石や石造品、庭木は極力生かす事にしました。
施工前のアプローチ脇
施工中のアプローチ脇
石造物は移動して駒寄と言う竹垣を作製しました。大谷石の蔵との相性を考えてイメージしました。
施工後のアプローチ脇
竹垣の曲線が目を引き、アプローチの遠近感も感じることができます。足下にはすっきりとタマリュウを植えました。
駒寄せと言う竹垣は、牛馬の通行が多かった時代に、建物や塀を守るために設けられたものです。現在では建築の装飾的な要素が多くなっていますが、雨の跳ね上がりで建物が汚れたりするのを防ぐ効果もあります。
施工前のアプローチ脇の前庭
多少雑然として、奥の車庫に車を入れるときに角にある石が邪魔をしてハンドルを何度か切り返さなければならず、車も入れにくい状況でした。
施工中のアプローチ脇の前庭
背景に竹垣を作り、庭石を掘り起こして組み直しています。長年草木に覆われていた中から存在を忘れられていた石が姿を現しました。
施工後のアプローチ脇の前庭
おもしろい形の2石をポイントに、出てきた石を護岸状に組み直して石の表情を引き出します。大木を生かし、車の通行に配慮した分、近景の石組はきつくなりましたが、門の外から見た遠景では大木の樹冠が効果的に邸内の空間を引き締めています。
施工前の前庭
中庭につながる場所ですが、さみしい場所でしたので、中庭とのつながりを持たせようということになりました。
施工後の前庭
石燈籠をポイントに据えて手前の石組との空間を強調します。石の気勢をうまく利用すると、空間どうしにつながりができて遠近感も生まれます。
施工後の前庭
黒竹を植栽しました。竹林清風という言葉があるように、竹は自然風に剪定すれば風に揺れる風情を感じることができます。背後のブロック塀の上には御簾垣を施工しました。
施工前の玄関脇にある通用路
施工中の玄関脇にある通用路
アプローチと生活の場を仕切るため、また、まともに見えていた窓を隠すために袖垣をつくりました。
施工後の玄関脇にある通用路
飛び石を打ち直し、植栽を施しました。奥にある石仏も生きたと思います。
